琵琶湖一周の通常の電車賃は、3,000円以上かかります。
【内訳(例)】
草津駅→近江塩津駅:運賃1,340円
近江塩津→山科駅:運賃1,340円
山科駅→草津駅は:運賃330円
しかし、途中下車なしであれば、わずか150円 x 2の電車賃で琵琶湖一周ができるのです。
まずは、JR公式サイトの説明をよく読みます。
「大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」によると、滋賀県は「大阪近郊区間」に該当します。
説明には「実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます」と書かれています。つまり、隣の駅へ行くために、琵琶湖一周ルートを使っても良いということです。
「重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません」とも書かれており、琵琶湖一周ルートはここにも抵触しません。
そこで今回、JR草津駅からJR南草津駅までのきっぷ代150円を払い、琵琶湖一周することにしました。
さて、琵琶湖一周では、どんな景色が広がっているのでしょうか?
琵琶湖一周の電車旅プランの作り方
実は、琵琶湖一周の時刻表を調べるのにかなり苦労しました。
結論から言うと、琵琶湖の東側ルートの時刻表を調べる時は、経由地に米原駅を加えます。
一方、琵琶湖の西側ルートの時刻表を調べる時は、経由地に近江今津駅を加えます。
これで簡単に、琵琶湖一周プランを作ることができます。
草津駅(8時7分発)から米原駅(8時41分着)へ
今回の出発点は草津駅。
滋賀県で最も乗降客数が多い駅だけあり、駅前は非常に賑わっています。
草津駅には東口と西口がありますが、いずれも高層建造物がずらり。
滋賀唯一の百貨店も、ここ草津駅前にあります。
草津駅8時7分発の新快速電車に乗り、米原駅へ向かいます。
守山駅、野洲駅までは、窓からの景色は殺風景。住宅街や商業ビルが続きます。
しかし、野洲駅を出ると、線路沿いに田園風景が広がり始めます。
The 滋賀の風景です。
ちょっと都会の近江八幡駅を出ると、再び田園風景が続きます。
城下町として賑わっている彦根駅を出ると、再び田園風景が広がります。
ちなみに、草津駅から米原駅の区間では、琵琶湖がはっきり見えません。
8時41分に米原に到着しました。
米原駅には、お土産コーナーや駅弁売り場あり
米原駅のプラットホームからは、米原市役所が見えています。
プラットホームには、特急しらさぎが停まっていました。
特急しらさぎの終点は敦賀駅です。
米原駅では、乗り換え時間が19分あったため、駅構内をぶらぶらします。
JR在来線の改札内には、小さなコンビニがあります。
とても小さなコンビニですが、「おみやげコーナー」なる一角もありました。
ちょっとした手土産をここで買えますね。
ひこにゃんのぬいぐるみも売られていました。
朝早い時間だったため空っぽでしたが、在来線改札口の近く、5番6番プラットホーム階段横に「駅弁の井筒屋」がありました。
9時から17時までは、駅弁各種が並ぶようです。
米原駅(9時発)から近江塩津駅(9時33分着)へ
米原発9時発の新快速電車に乗りました。
新快速電車と言っても、米原駅からは各駅停車です。
米原駅からは電車が4両になり、駅のサイズも小さくなります。
こちらは坂田駅。駅前でも田んぼです。
坂田駅を越えると、琵琶湖が遠くに見えてきました。
田村駅を越えると、琵琶湖がさらにはっきり見えるようになります。
長浜駅手前では、「長浜びわこ大仏」を拝むことができました。
その高さ、なんと28メートルだそうです。
滋賀の一大観光スポットとして賑わっている長浜駅を過ぎると、再び田園風景。
こちらは虎姫駅前。駅前でも田園風景が広がっています。
その後も、田、田、田。
余呉駅周辺からは、美しい余呉湖を見渡せました。
余呉湖は、琵琶湖より約50メートル高い位置にあるそうです。なんだか不思議ですね。
余呉駅を過ぎると山の中へ入り、間近に木々が迫ってきます。
この付近はトンネルも多く、スマホの電波が何度も切れます。
そして、近江塩津駅へ9時33分に到着。
駅前には、のどかな風景が広がっていました。
近江塩津駅(9時37分発)から山科駅(10時59分着)へ
近江塩津駅での乗り継ぎ時間は4分でした。
近江塩津駅から京都方面には、電車の便が1時間1本くらい。
わずか4分で乗り継ぎできたのは、かなりラッキーです。
近江塩津駅から永原駅にかけても、山に囲まれています。
永原駅では、特急が目の前を通り過ぎました。
敦賀駅へと向かうサンダーバードです。
マキノ駅周辺も山が近いです。
マキノ駅あたりから、湖側は再び田園が広がります。
近江今津駅はちょっとだけ都会。
近江今津駅で車両が連結され、長い車両になります。
つまり、ここから先の駅は大きめサイズになります。
こちらは、近江高島駅周辺。
相変わらず、駅と駅の間には、田園が広がっています。
北小松駅周辺からは、美しい琵琶湖の眺望を見ることができました。
視界を遮るものがないのは、うれしいですね。
車窓から琵琶湖を最も間近に見られるのは、近江舞子駅周辺。
夏は、海水浴客で大賑わいのエリアです。
志賀駅周辺からの眺めも美しいです。
志賀駅は、「びわ湖バレイ」の最寄り駅。山と湖との距離が短くなっています。
山側の景色も撮りたかったので、お客さんが多く、撮影できませんでした。
こちらは堅田駅前。このあたりまで来ると、商業施設もかなり大型になっています。
電車の乗客も、堅田駅でさらに増えました。
堅田駅から南のエリアでは、住宅街がずっと広がっています。
駅周辺には高層マンションも多く見られ、京阪神のベッドタウンになっている印象。
10時59分、山科駅へ到着です。
山科駅(11時5分発)から南草津駅(11時17分着)へ
山科駅から南草津駅までは、あっという間です。
みどころは瀬田川くらいで、沿線は住宅や商業施設ばかり。
11時17分、南草津駅に到着。
手持ちの150円のきっぷで南草津駅の改札から一旦外へ出ます。
南草津駅は草津駅と並び、乗降客数の非常に多い駅。
駅前には高層建造物がずらりと並んでいます。
南草津駅(11時27分発)から草津駅(11時29分着)へ
出発点である草津駅までのきっぷを150円で購入し、再び乗車します。
草津駅を出発したのは8時7分で到着したのは11時29分。
3時間22分かかって、琵琶湖一周することができました。
全般的な感想としては、滋賀はやはり田んぼが多いこと。琵琶湖の面積よりも田んぼの面積の方が広いんじゃないかと思うくらいです。
ただし、琵琶湖南部(山科駅から野洲駅あたり、山科駅から堅田駅あたり)は住宅が密集しているため、田んぼは少なめ。
逆に言うと、住宅が密集している南部以外は、のどかな風景を楽しめます。
車窓から眺める風景はほとんど田んぼですが、近江塩津駅付近では山の中を電車が走り、面白いです。
志賀駅や蓬莱駅など、電車のすぐそばに美しい山が見られるエリアもあります。
また、湖西線は琵琶湖との距離が近く、近江舞子駅周辺など、すぐ間近に琵琶湖が眺められ、感慨深いです。
琵琶湖一周の電車旅、皆さんも一度は挑戦してください。